はじめに
こんにちは!
今回は伝わりやすい研究発表スライドの作成のためのコツをまとめてみました!
この記事ではシンプルで可読性が高く、見ている人に伝わりやすいデザインの作り方をまとめています!
スライドの作り方やデザインは「センスが良くないとできない」と思っている方もおられると思いますが、これだけは否定しておきたいです!
伝わるデザインにはいくつかのルールがあって、そのルールさえ守れれば誰でも伝わりやすくキレイなスライドを作ることができます!!!
お伝えしたいことは2つだけ、「色」「文字(フォント)」です!
色
まずは配色についてです!これが最も重要だと言っても過言ではないと思っています!
なぜなら色使いが洗練されていれば、それだけでスライドのクオリティが一段も二段も上がるからです!
色についてお伝えしたいことは二つです!
- 使用するのは基本的に4色だけ!(背景色、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラー)
- 相性のいいメインカラーとアクセントカラーを選択しよう!
実際に私が使用している色の組み合わせはこんな感じです!
背景色とベースカラーについて
背景色とベースカラーは基本的には白と黒で問題ないと思います!
デザインに慣れないうちは背景色は白を強くおすすめします!
ベースカラーについても黒が基本ですが、ほんの少しだけ灰色がかった黒の方がコントラストが強くなりすぎず見やすい場合もあるということを覚えておいてください!
メインカラーとアクセントカラーについて
メインカラーとはスライド全体のイメージカラーになるものです!例えばYouTubeは赤、Twitterは水色のイメージがあるかと思います!
メインカラーはスライド全体を通して最もよく使用される色ですのでじっくり選んでみてください!具体的な選び方については後ほどご説明します!
アクセントカラーとはスライドの中で特に重要な箇所に使用するものです!メインカラーの中で少量のアクセントカラーがあるとその部分がとてもよく強調されて伝えたいことが明確になります!
デザイン的にも差し色として機能して、全体に引き締まった印象を与えてくれます!
メインカラーとアクセントカラーの選択で重要なことは以下です!
- 「白地にメインカラーの文字」「メインカラーの背景に白文字」どちらでも見やすい色(彩度と明度が低い色)を選択しよう!
- メインカラーとアクセントカラーには暖色系と寒色系の組み合わせを選ぼう!(色覚多様性への配慮)
一つ目の「白地にメインカラーの文字」「メインカラーの背景に白文字」の例が以下です!
上のスライドの左側のBeforeのメインカラーでは白とのコントラストが弱すぎてとても読みにくくなっています。
ですが、右側のAfterの明度を落としたメインカラーだと白とのコントラストも適度でとても読みやすくなります!
この例のように明度の高いパステルカラーチックな色はメインカラーに適さないのでご注意ください!
二つ目のメインカラーとアクセントカラーの組み合わせですが寒色系と暖色系の組み合わせを選ぶようにすればバッチリです!
これは色覚多様性への配慮です!色弱の方の場合、赤とオレンジなどの暖色系同士の組み合わせや、青と深緑のような寒色系同士の組み合わせだと色の違いを認識しづらい場合があります!
色弱の方にもしっかりと違いを認識していただけるように、メインカラーとアクセントカラーには寒色系と暖色系の組み合わせを選ぶようにしましょう!
色の選択方法については長くなりそうなのでまた別の記事でご紹介します!
文字(フォント)
フォントの選び方
文字に関して最も重要なことはフォントの選択です!
フォントの選択の基準は以下の二つです!以下の基準さえ満たすのが、日本語なら「メイリオ」または「ヒラギノ角ゴシック」、英数字なら「Helvetica」または「Arial」です!
おすすめは上記ですが、以下の基準さえ満たしていればお好みのフォントを使っていただいて大丈夫だと思います!
- 読みやすい(可読性の高い)フォント
- 太字とイタリック(斜体)に対応したフォント
可読性が高いフォントが好ましいのは当然ですね!
太字とイタリック(斜体)に対応していると嬉しいのは、文章で強調したい部分を太字にすることで簡単に目立たせられるからです!
上のスライドの例だと色と太字で強調されていて、どこが重要で見て欲しい情報かが一目でわかりますね!
フォント以外の重要なこと
フォントの選択以外の重要なことは4つあります!
「フォントサイズを小さくしすぎないこと(具体的にはフォントサイズ18p以上)」「行間を1.5以上にする」「左揃えにする」「改行の位置」の4つです!
文字に関するまとめは以下です!
- フォントのおすすめは日本語なら「メイリオ」または「ヒラギノ角ゴシック」、英数字なら「Helvetica」または「Arial」
- フォントサイズは18p以上
- 行間は1.5以上
- 左揃えにする
- 改行の位置を工夫する
文字に関するルールをPowerPointに設定する!(重要)
上述のことを知っていたとしても、いちいちテキストを編集するのは面倒ですよね?
なら、PowerPointのデフォルトを変更してしまいましょう!!!
以下の設定をPowerPointにすることで面倒な編集をする必要が一切なくなってめちゃくちゃ作業効率が上がります!
- スライドマスターでフォントのカスタマイズ
- 既定のテキストボックスに設定
- PowerPointへのフォントの保存
スライドマスターでフォントのカスタマイズ
スライドマスターからフォントをカスタマイズすることで、いちいちテキストボックスを編集してフォントを変えたりフォントサイズを変えたりする必要がなくなります!
めちゃくちゃ作業効率が上がりますのでぜひお試しください!それではスライドマスターでフォントのカスタマイズをしてみましょう!
①まずはスライドマスターを開きます!
②マスターテキストの書式設定の文字を選択した上で、右クリック→フォントを選択します!
③フォントの設定画面が出てくるので、英数字のフォントと日本語のフォントをお好みのフォントに変更します!
今回は英数字のフォントをArialに、日本語のフォントをメイリオ、フォントサイズを18に設定します!
④行間を1.5に設定します!
⑤スライドマスターを閉じて終了です!
これでスライドマスターからテキストの設定ができました!
既定のテキストボックスを設定
次は既定のテキストボックスを設定してみましょう!
①まずは適当なテキストボックスを作ります!
②適当なテキストボックス内の文字全体を選択して、右クリック→フォントを選択します!
③フォントの設定画面が出てくるので、英数字のフォントと日本語のフォントをお好みのフォントに変更します!
今回は英数字のフォントをArialに、日本語のフォントをメイリオ、フォントサイズを18に設定します!
④行間を1.5に設定します!
⑤(最重要)ここが一番重要です!
フォントを設定したテキストボックスを右クリック→既定のテキストボックスに設定します!
これで完了です!今後作成する全てのテキストボックスが、今作成したテキストボックスと同じ設定で作られます!
フォントや行間を設定する必要がなくなってめちゃくちゃ楽になりますね!
PowerPointへのフォントの保存
これもめちゃくちゃ重要で便利な機能です!
例えばPowerPointのスライドを他のPCで開きたいというのはよくあるケースだと思います。
そんなときに、スライドの中で使ったフォントが送った先のPCにインストールされていないときは別のフォントに置き換わってしまいます。。
PowerPointにはスライド自体にフォントを保存することで、該当のフォントがインストールされていないPCでスライドを開いた場合にも問題なく元のフォントを表示してくれる便利な機能があります!
macでの操作方法は以下です。
PowerPoint環境設定→保存→フォントの埋め込み→「ファイルにフォントを埋め込む」にチェックを入れる
「使用されている文字だけを埋め込む」と「全ての文字を埋め込む」の選択肢がありますが、基本的には使用されている文字だけでいいと思います!(全ての文字を埋め込むと保存に時間がかかりすぎるケースがあります)
おわりに
私が意識してる研究発表スライド作成のコツをまとめてみました!
お伝えしたかったのは、伝わりやすいスライドのデザインにはいくつかのルールがあって、それを守ればセンスがなくても伝わりやすいスライドは誰でも作れるということです!
この記事が少しでもお役に立てていれば嬉しいです!
参考資料
https://www.slideshare.net/yutamorishige50/ss-41321443
https://www.slideshare.net/sogitani_baigie/ss-13129487